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AIに「毎朝の仕事」を任せる前に決めておく4つのこと──30回の定期実行の記録で分かった落とし穴

2026/11/03

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AIに「毎朝の仕事」を任せる前に決めておく4つのこと──30回の定期実行の記録で分かった落とし穴

手動で動かした朝は、7時の予約ももう一度動いていた

私はClaude Code(クロード・コード)というAIに、毎朝のブログの下書き作りを任せています。パソコンに「毎朝7時にこの仕事をして」と登録しておくと、AIが題材を選んで記事を書き、WordPressに下書きとして入れておいてくれます。こうした仕組みを「定期実行」と呼びます。

今回、その実行記録をAIに一覧にしてもらい、まとめて見返してみました。10月9日から今朝(11月3日)までで、記録は全部で30回あります。

設定は毎朝7時ですが、7時に忙しい朝は、6時台を目安に手動で動かしています。AIの作業中に許可を求められることがあるので、そのときに早めに対応したいからです。記録を見ると、そうした朝が6回ありました(いちばん早いのは10月29日の5時59分)。

手動で動かしても、その日の7時の予約が消えるわけではありません。そのため、同じ朝に2回動いた日が5回ありました。たとえば11月2日は、6時15分に手動で動かして記事を作り、7時3分に予約の分がもう一度動いています。

それでも、同じ記事が2本できたことはありません。2回目の実行は、数十秒ほどで何もせずに終わっていました。助けてくれたのは、指示文に書いてあった、たった1行のルールです。

ここからは、記録を見返して分かった「AIに毎日の仕事を任せる前に決めておくとよいこと」を4つ紹介します。

決めておくこと①:2回動いても大丈夫なようにする

助けてくれたルールは、これです。

  • 今日の日付の記事ファイルがすでにあれば、新規作成も投稿もせずに終了する

AIは毎回、前回のことを覚えていない状態で動き始めます。「今朝はもうやったかどうか」を覚えておくことはできません。そこで、作業の最初にフォルダを見て、今日のファイルがあるかを確かめさせています。

このルールは、30回のうち6回働きました。5回は上に書いた、手動のあとに動いた「7時の予約」です。残りの1回は10月17日で、前の日の夕方にその日付の記事ファイルができていたため、自動の実行は何もせずに終わりました。

もしこの1行がなければ、よく似た記事の下書きが5本も6本も増えていたはずです。

プログラムの世界では、「何度実行しても結果が同じになること」を「冪等(べきとう)」と呼びます。難しい言葉ですが、要するに「うっかり2回押しても大丈夫なボタン」にしておく、という考え方です。AIに任せるときも、この考え方はそのまま役に立ちました。

ただし、弱点もあります。このルールが見ているのはファイルだけなので、「ファイルは保存できたのに、WordPressへの投稿だけ失敗した」場合は、次の実行も「もう済んでいる」と判断して止まってしまいます。実際、10月29日の2回目の報告には、すでにある分の下書き投稿の状態は確認していない、と書かれていました。正直な報告ですが、「ファイルがある」と「投稿できた」は別のことです。

決めておくこと②:時間どおりに動かない前提で考える

「毎朝7時」と登録しても、いつも7時ちょうどに動くわけではありません。この定期実行は私のパソコンの中のアプリで動くもので、アプリが起動していなければ、次に起動したときに実行されます。つまり、パソコンを閉じていれば動きません。

手動で動かした6回を除いて、その朝の最初の実行が始まった時刻を分けると、次のようになりました。

  • 7時0分〜5分:14回
  • 7時33分〜46分:4回
  • 9時35分:1回(10月28日)

遅れた5回の原因は、パソコンを立ち上げたものの許可アクションをしなかったためストップしてました。

もう一つ、開始の時刻だけでなく、自分が対応できる時間かどうかも大切です。途中で許可を求められると、私が応じるまで作業はそこで止まります。だから、7時に手が離せない朝は、先に手動で動かしています。

ですから、「7時までに下書きができている」ことを前提にした仕事の組み方はしていません。たとえば「7時の下書きを、7時半に自動で公開する」といったつなげ方をしていたら、下書きがまだない朝に困っていたでしょう。

時間に厳しい仕事を任せるなら、パソコンの外(常に動いているサーバーなど)で動かす方法を考えるか、「少しくらいずれても困らない仕事」だけを任せる。この切り分けを、最初に考えておくと安心です。

決めておくこと③:失敗したときの止まり方を決める

定期実行は、私が別のことをしている間にも動きます。許可を求められたときは応じられますが、エラーが出るたびに、そばで相談に乗れるわけではありません。だから、指示文には失敗したときの動きも書いてあります。

  • 投稿でエラーが出たら、再試行は1回まで
  • 失敗したら、エラーの内容を報告して、記事のファイルは残す
  • 公開、削除、既存記事の更新はしない

再試行の回数を決めておくのは、AIが「直そう、直そう」として同じ操作を何度も繰り返したり、別のやり方を勝手に試したりしないようにするためです。誰も見ていないところで頑張りすぎるのが、自動化のいちばん怖いところだと思います。

順番にも意味があります。先にファイルへ保存してから投稿するので、投稿に失敗しても原稿は手元に残ります。失敗しても、やり直せる形で止まってくれれば、大きな問題にはなりません。

長年Webの仕事をしてきて、夜間に自動で動く処理が止まっていた、という経験は誰にでもあるものだと思います。【要確認:cronなどの自動処理で実際に困った経験があれば、具体的に】AIになっても、考えるべきことは案外変わらないと感じています。

決めておくこと④:「成功」の意味を分かったうえで、報告を読む

実行記録の状態欄を見ると、終わった29回はすべて「succeeded(成功)」と表示されていました(今朝の分は、この記事を作っている間は「実行中」です)。

ただ、この「成功」は安心の印ではありません。

たとえば10月24日の回も「成功」です。しかし、その朝の下書きには、私が買っていない御朱印帳を「買った」と書かれていました。作業が最後まで動いたことと、書かれた内容が正しいことは、まったく別の話です。

そこで、指示文では最後の報告の中身を決めています。

  • 保存したファイルの場所
  • テーマと推奨タイトル
  • WordPressの編集画面のURL
  • アイキャッチを設定したかどうか
  • 【要確認】がいくつあるか

【要確認】は、AIが記録から確かめられず、私が自分で確かめるべき箇所です。報告の1行を見ると、「【要確認】が8か所」という朝もあれば、「3か所」という朝もあります。この数が、その日の下書きをどれくらい丁寧に読むべきかの目安になります。

ちなみに、報告の言葉も見返すと面白いものでした。「日本語で報告する」と指示していても、30回のうち数回は1行の報告が英語になっていました。どんなに指示を書いても、毎回まったく同じようには動かない。これも、記録を見返して分かったことの一つです。

動かしっぱなしにせず、たまに記録を見返す

今回いちばんの収穫は、4つの決めごとそのものより、「記録を見返してみた」ことだったかもしれません。

毎朝の下書きは、見た目にはいつも同じように届いています。けれども、手動のあとに7時の予約が何回空振りしたか、予約が何回遅れたかは、記録を数えてみて初めて数字になりました。問題が起きていないように見えるときほど、中で何が起きているのかは見えにくいものです。

この記事も、今朝6時21分に手動で動かした実行の中で下書きしています。次の予定は7時3分なので、そのとおりに動けば、その回は「今日の記事はもうある」と判断して、何もせずに終わるはずです。

まとめ

AIに毎日の仕事を任せる前に決めておくとよいことを、まとめます。

  • 2回動いても大丈夫にする:今日の分がすでにあれば何もしない、というルールを入れる
  • 時間どおりに動かない前提で考える:予約は遅れることがあるので、少しずれても困らない仕事から任せ、許可に応じられない朝は時間をずらす
  • 失敗したときの止まり方を決める:再試行の回数を決め、やり直せる形で止まらせる
  • 「成功」の意味を分かって報告を読む:動いたことと、内容が正しいことは別だと考える

どれも、難しい技術の話ではありません。「自分がいないところで、この仕事が2回動いたら?失敗したら?」と、事前に一度考えてみるだけで、指示文に書くことは自然に見えてきます。これからAIに毎日の仕事を任せてみたい方の参考になればうれしいです。

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