2018/12/09
映画
「ROCKER 40歳のロック☆デビュー」は2008年に公開されたアメリカのコメディー映画です。
昔、スターチャンネルで放映されたのを観たのが最初ですが、その後、他の映画チャンネルでも放映されて数回観たことがありました。
久々にザ・シネマで放映されたのを観まして、ちょっと紹介してみたいと思いました。
まず、簡単に内容を説明すると、20年前にヘヴィーメタルバンドVesuviusをクビになったドラマーが甥っ子のバンドに参加してプロデビューするという音楽コメディー映画です。
この映画の主役を演じているのはレイン・ウィルソンという方ですが、脇役が凄いです。
甥っ子のバンドのベーシスト役は「ラ・ラ・ランド」でアカデミー賞主演女優賞を受賞したエマ・ストーン。
Vesuviusのギタリスト役は、「世界にひとつのプレイブック」などでアカデミー賞主演男優賞に数回ノミネートされている演技派のブラッドリー・クーパーです。
劇中のセリフはほとんどありませんが、ハチャメチャなロックミュージシャンぶりを動きでうまく表現してます。
あと注目したいのが甥っ子役のジョシュ・ギャッドです。
比較的コメディーが多いのですが、最近公開された方の「オリエント急行殺人事件」ではシリアスな演技をしてますね。
「ROCKER 40歳のロック☆デビュー」は個人的には好きな映画なのですが、公開当時の興行収入は赤字で、しかも評価が低い映画となっています。
ヤフー映画の評価も真ん中くらいで、コメントを見ると「エマ・ストーンが出ているから観た」などというコメントが多いです。
私としては、音楽的なところで、解説をしたいと思います。
まず、一番気になったのがVesuviusのボーカルを誰がやっているのか?ということです。
もちろん役者が歌ってるわけではないですよね。
なんとなく聴いたことがある声質だし、どっかのLAメタルバンドか、もしやデイヴィッド・リー・ロスかな?などと思い、色々と調べたところ、Keith England(キース・イングランド)というボーカリストであることがわかりました。
恐らく日本ではほとんど無名ではないかと思います。実際の所、私も知りませんでした。
しかし、いろいろと調べたところ、なんと私が持っているCDに参加していたんですよ!
それは、Jeff Berlin & Vox Humanaの「Champion」(1985)というアルバムです!
Jeff Berlin(ジェフ・バーリン)は私が尊敬するベーシストのひとりですが、このアルバムを最初に聴いたのは、21歳くらいのときで、友人にレコードを借りてカセットに録音して、何回も聴いてましたね。
その後、CDで購入して、さらに何回も、今でもたまに聴いています。
話は逸れますが、アルバムに参加しているメンバーも一流で、ギターはScotto Henderson(Chick Corea Elektric Bandなど)、ドラムはジャーニーのSteve Smith、キーボードはT Lavitz(Dixie Dregsなど)です。
後に、このメンバーで「Players」(1987)というアルバムを出しているのですが、このアルバムもいいんですよ。
ちなみに「Players」は廃盤となっているのか入手困難なようです。もしかしたら、中古CDで売っているかと思います。
Keith Englandは、4曲目の「SUBWAY MUSIC」で歌っています。ただし、この1曲のみです。
どこかで聴いたことのある声だと思ったのは、「Champion」で聴いたからかもしれないですね。
メインのバンド(甥っ子のバンド)A.D.D(注意欠陥障害の略)の楽曲はChad Fischerが書き下ろしており、彼の参加しているLazlo Baneが演奏しているようです。
Lazlo Baneというバンドも初めて知ったので、調べてみましたが、西海岸のオルタナティブロックバンドで、Youtubeで観たところ、「ROCKER 40歳のロック☆デビュー」のメインバンドであるA.D.Dのような感じでしたね。
話は戻って、主役のレイン・ウィルソンについてです。
この役者を知ったのは、アメリカのドラマ「シックス・フィート・アンダー」ですが、実は、それよりも前にSFコメディー映画「ギャラクシー・クエスト」に宇宙人役で出ていたのですが、その当時は気づいていませんでした。
その後も、映画やドラマで見かけることがありました。
比較的最近では「クレイジー刑事 BACKSTROM」(2015)というドラマに主演しており、結構面白かったのですが、残念ながら1シーズンで打ち切りとなってしまいました。
コメディーからシリアスな役まで幅広く演じれる役者なので、もっと映画やドラマに出てほしいですね。
さて、この「ROCKER 40歳のロック☆デビュー」は、ジャック・ブラック主演の「スクール・オブ・ロック」と比較されているようですが、「スクール・オブ・ロック」はロックを知らなくても楽しめる(知っていればもっと楽しめる)映画で、「ROCKER 40歳のロック☆デビュー」はロックを知っていた方が楽しめる映画だなと思いました。
とはいえ、10年前のエマ・ストーンやちょい役で出ているブラッドリー・クーパーが気になる方にもお勧めしたい映画です。
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