2018/11/11
プログレッシブロック
1990年に発表した私のCD、「Glass Castle」のダウンロード販売を始めました。
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歌詞はボーカルのHiragakiが書いており、1曲を除いて、私が作曲・アレンジをしています。
ジャケットは、かつて在籍していたRose Band(ロゼバンド)のリーダーであるロゼさんの奥さんMasakoさんに書いていただきました。
ジャケットも作品の一部であるというコンセプトで制作しました。
IO(イオ)は前身バンドであるFairy(フェアリー)から、1988年に分裂する形で始まりました。
当時のメンバーはギターのUemura、ドラムのInaba、ベースが私です。
そこに、ボーカルのHiragaki、キーボードのIshida(Rockzaemon)が加わり、私のアイデアでバンド名をIO(イオ)にしました。
イオというのは木星の衛星でギリシャ神話に登場する人物名でもあります。
昔から、天文とギリシャ神話に興味があったので、いろいろな名前の中からチョイスしたというものありますが、IQというイギリスのバンド名をもじったというのもありますね。
Glass Castleについて、私から曲の解説をします。
1.Dream Dust Part1
IOとしての最初のオリジナルナンバーです。
作詞・作曲はボーカルのHiragaki、アレンジは私です。
この頃、私が一番影響を受けていたのはルネッサンス(Renaissance)とエニド(The Enid)。
ボーカルのHiragakiはケイト・ブッシュ(Kate Bush)の影響を受けており、シンフォニックな形での融合を考えてアレンジしました。
収録曲の全体に言えることですが、シンセサイザーよりピアノをフィーチャーしたのは、ルネッサンスの「お伽噺(Novella)」からの影響によるものと同時に、クラシックピアニストであるIshida(Rockzaemon)さんのキャラクターを引き出そうと考えてたからです。
考えてみると、自分の影響を受けた音楽と加入したキーボード奏者が見事にマッチしたという運命を感じますね。
2.Night Wings (Dream Dust Part2)
1曲目のDream Dustからインスピレーションを受けて作曲しました。
とは言っても曲調は全然違いますけど・・・
昔の作曲なので、記憶が曖昧ですが、確かDream Dustを編曲したときのモチーフを基に作曲したような気がします。
それで、パート2にしたのかなと思います。
途中の間奏ですが、これは意外かもしれないですけど、スリーというキース・エマーソン、カール・パーマー、ロバート・ベリーのバンドが出した「スリー・トゥ・ザ・パワー(To the Power of Three)」からの影響なんですよ。
ELPとは違い評価が低いバンドですが、今でもフェイバリットアルバムのひとつです。
3.Glass Castle
アルバムのタイトル曲です。
元々は女性ボーカルのポップス用に作曲をしたものですが、あまりにも不評だったので、プログレ風のアレンジにしました。
この曲のアレンジで意識したのはジェネシス(Genesis)とUKです。
なんとなくジェネシスはわかるかもしれませんが、何でUK?と思う方も多いでしょう。
UKのある曲をモチーフにしてアレンジしているので分かり辛いかなと思います。
私はリッケンバッカー4001をメインのベースにしていたのですが、ノイズの問題もあり、レコーディングでは、ほとんどアイバニーズの5弦ペースを弾いています。
この曲だけ、唯一、リッケンバッカーで弾いていますが、やっぱりベースサウンドがいいなーと思っております。
4.Big Hand
ブルースのコード進行を基にして作曲したジャズ・ロックナンバーです。
このアルバムを作る前ですが、ジャズ好きの友人に最初に聴かせたのですが、「何だブルースじゃないか」と言われたのを覚えています。
実際のところ、ブルースのコード進行なので、そうなんですが、IOで演奏する際には途中をモード系にアレンジして、さらにドラムソロを入れる形にアレンジしました。
私が尊敬しているベーシストであるジェフ・バーリンが参加した渡辺香津美の「スパイス・オブ・ライフ」からの影響もある曲です。
曲のタイトル「Big Hand」はビッグバンドをもじったのと、友人のジャズベーシストの大きい手にかけてみました。
5.Variations Of Arpeggio (Manual Music No.2)
この曲はフィリップ・グラス(Philip Glass)の影響で作曲したピアノ曲です。
フィリップ・グラスをご存知の方がどれくらいいるか分かりませんが、「ミニマル・ミュージックの巨匠」とも言われているアメリカの現代音楽作曲家です。
確か20歳くらいの頃ですが、Philip Glass Ensembleの来日公演を観に行って衝撃を受けまして、自分なりにミニマルミュージックの曲を書いていました。
その2番目の作品になります。
ミニマルミュージックに加え、アルノルト・シェーンベルク(Arnold Schönberg)のような12音技法的な感じも取り入れました。
この曲だけはシーケンサーによる打ち込みとなっています。
映画「コヤニスカッツィ/平衡を失った世界(Koyaanisqatsi)」のような自然と都会の喧騒を入り交ぜた映像を想像しながら聴くといいかもしれないです。
6.Love Songs
Night WingsやGlass Castleは曲に対して歌詞を付けたものですが、このLove Songsは、Hiragakiの書いた歌詞に曲を付けたものです。
バッハのフレーズをモチーフにしたり、最後の方はピンク・フロイド的な展開を入れいています。
この曲では、アイバニーズのRoadstar IIを自分でフレットレスに改造したベースで弾いています。
7.Saisei
この曲もHiragakiの歌詞に曲を付けたものです。
ルネッサンス(Renaissance)のようなクラシカルな曲調にしたかったので、ピアノの独奏から始めることにしました。
クラシックの曲では、オーケストラの全ての奏者が演奏するわけではなく、休符というのがあり、奏者が休んでいるところがあります。
そんなことも影響して、ピアノ独奏のあとは、ピアノとドラム、そして、ピアノとボーカルだけというパートがあり、その後にギター、ベースが加わり、中間部はヘヴィーな感じにして、最後はピアノとボーカルで静かに終わるというドラマチックな展開を考えて作曲、アレンジしました。
ギターソロが始まると思わせてベースソロが始まるのは、ちょっとしたヒネりです。
この曲のために綿密なピアノ譜を書いたのですが、忠実に演奏してくれたIshida(Rockzaemon)さんには感謝です。
所々、エイジアや、すごくマイナーなバンドですが、Flame Dreamの「Supervision」からのモチーフを取り入れています。
「Supervision」は、今では入手困難はアルバムのようですね。
「Glass Castle」は、マーキームーン社から出版された「ヒストリー・オブ・ジャップス・プログレッシブロック」やフランス、イギリス、アメリカの雑誌でも紹介されました。
自分としては、いろいろな音楽の影響を受けて作曲・アレンジをしましたが、モチーフとして好きな曲や影響を受けた曲を取り入れるものの、あくまでもモチーフであり、そのまま曲に取り入れたくないと思っていました。
このブログでは、影響を受けた楽曲を分かりやすく説明するため、それぞれの曲について解説をしてみました。
このアルバムの曲を作曲・アレンジした当時は、各奏者(ボーカル、ギター、キーボード、ドラム)の個性をどうやって引き出すかということも考えましたね。
なお、分散和音が多いのは、やっぱりPhilip Glass Ensembleの影響が強かったと思います。
イエス、ジェネシス、ピンク・フロイド、エマーソン・レイク&パーマーなどプログレッシブロックが好きな方はもちろん、知らない方にも、こんな音楽があったんだ、ということで聴いていただければと思います。
ダウンロード販売はこちらです。
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